
若いヴェネツィア婦人の肖像
二度目のイタリア旅行(1505〜07年)の最初期、1505年の秋か冬に制作された作品。デューラーはヴェネツィアに着く前に、北イタリアの諸都市に滞在していたため、モデルがヴェネツィア婦人とは限らない。衣裳がミラノ風だともされるが、顔の両側の縮れ毛や後頭部にネットで留められた髪は当時ヴェネツィアで流行していたものらしい。髪の色と衣裳がミラノ風よりもヴェネツィア風だとする説もある。デューラーは婦人の特徴を強調しながら、個性豊かに描いている。両肩にあるリボンの色が違うことから未完成とする説もある。
画面上部に年記とモノグラムが記され、背景は黒一色。
世界美術大全集14 北方ルネサンス
1500年代デューラー
若いヴェネツィア婦人の肖像
1505年 板 油彩 32.5×24.5cm
ウィーン 美術史美術館
画面上部に年記とモノグラムが記され、背景は黒一色。
世界美術大全集14 北方ルネサンス
1500年代
若いヴェネツィア婦人の肖像
1505年 板 油彩 32.5×24.5cm
ウィーン 美術史美術館
